XTR 9100

[2019.02.01]
Scylence ハブは発売しない。
Update: What's Going On With Shimano's New XTR Group?

新製品についての投稿は、単なる一時的なページビュー稼ぎになるだけで、後で見てもほとんど役に立たなくなるので最近はあまりやってない。

XTR 9100 シリーズが発表され、自分はSram X01 Eagle でいいか、という結論に至った。

pinkbike のこちらの記事から、価格比較をExcel使って簡単に作成。
USでのMSRPベースではほぼ同じ。DUBが出たためにGXPクランクセットがかなり安くなっているので、海外販売価格ベースではX01 Eagle がかなり安いが、現時点では比較する意味がないので除外。
また、フロントシングル前提なので、クランクセット or チェーンリングは好きなものを使えば良い。無理に Sram/シマノ純正にこだわる必要はない。
自転車の顔みたいな位置を占める部品だけど、ガチXCレーサーでもない限り、フロントシングルで性能差を感じることはないので、クランクセットなしで得られる価格差を取りたい。
「XTR様ならXX1だろ!」という声は聞かなかったことにする。

今回の目玉だと自分が思っているのはフリーハブ。12s導入に当たって、フリーハブボディの互換性を切り捨てただけでなく、先般発売を見送ったSCYLENCEフリーハブも採用したことに驚いた。フリーハブ機構が動作している間、ラチェットとの接触がなくなり、ほぼ無音になるらしい。
自分は街中での自走もあるので、ラチェット音はでかければでかいほどよいため、Hope か DT(54T) のものを使いたい。CKやi9は値段がクソ高いので不要。

Micro Spline フリーハブボディは、DT Swiss 限定でライセンス供与をしているらしいが、DTがStar Ratchetで技術協力したとか?この辺は全く不明。正式に互換性のある製品は、今のところDTしかない。今後、Micro Spline を採用するハブ/ホイールメーカーは増えるはず。でないと、シマノ12sはシマノかDTでしか使用できず、せっかく気合いを入れて出した12sが全然売れない事態になる。

クランクセットはダイレクトマウント方式に。先代で不等ピッチ4アームに変更して面倒くさくなったと思ったら、いきなり9100世代で廃止。外観は9100の方がずっと良くなった。スピンドルとリングの締結方法はセンターロックっぽく、薄くて径のでかいナットを使用する。

結局、6穴フリーザ様は今回もなし。設計はセンターロックの方がずっと良いが、シマノがライセンスのために金を要求するため(当然のことではあるが)、使えるハブが限定されている。

ブレーキは、まあどうでも良いか。レバーが2点支持できたり、キャリパーが4ピストンでホースが内側ルーティングになったとか。外観はなかなか好みなんだが、せっかくだから脱シマノを維持したい。

Charger Dumper(先代)のブリーディング

と、まあこんな感じの道具と消耗品を用意して、ロワーレッグのオイル交換とCharger Dumperのブリーディングを行なった。ついでにエアシャフトは買った時の150mmに戻し、サグをやや大目にとるよう圧を変更。

Charger Dumper はオープンバスとは異なり、エアの混入は厳禁。しかし、このビデオを見てからやると、意外と簡単にできる気になる。
たしかに、実際にやってみると、必要な工具を揃えてシリンジとシャフトを上下するだけ。カートリッジタイプであること、買ってからそれほど乗っていないことで、内部のオイルは赤いまま、エアの混入もなかった。
ロワーレッグのオイルは黒い細かいゴミが混じっていたので、やはりカートリッジタイプのオイルは劣化しにくいようだ。

もちろん、オーバーホールをする場合は、全部の部品をバラし、パッキンやらその他消耗品の交換が必要になるだろうけど、簡易的なメンテならオープンバスより簡単。
ただ、作業を始めてからスナップリングプライヤーの小(12mm..25mm)がないとリングが抜けないことに気づき、慌ててアストロまで買いに行ったたのはマヌケだったが。

ジョンとマック、./configure && make && make install とかLinux買ったんじゃねえぞ!
150mmにすると、同じサグ(20%くらい)では、ハンドルバーの位置が8mm上がるため、30%くらいを目標にスプリングのエア圧を落として見た。あいにくの雨でまだ舗装路での試走ができていないが、これくらい落とすとBBが高い感じが減るはず。 あまりに緩くするとボトムアウトしてしまうので、そこらへんはMRP Ramp Control(ボトムレストークン代用品)でなんとか調整してみよう。

ホイールは手組みでいいかもしれない

こちらの方、i9のスポークが一気に31本折れるという悲劇に遭遇。折れたものは補修すれば良いが、32本で4万近いと。1本1,000円くらい。

Mavic Crossmax SX(26er)のスポークは、14本セットで4,000円弱。1本約300円。Crossmax SXは、3mm径でホイールあたり24本。交換の際の費用もだいぶ安くなる。26erは廃盤だが、現行製品のスポークの値段も大差ないと思われる。

手組みだと汎用製品の組み合わせとなるため、耐久性を担保した軽量化には限界があるが、でもやはり愛着が湧くし、交換部品の入手性が良いため手組みにしたい。

350sDBCL/XM421/Competition/Squorxで29erを組みたい。だいぶ先のことになると思うけど。DT は製品の更新間隔が長いので、その時にもだいたい同じ構成で組めるはず。

MTBマニア始めて9年目にしてようやくふじてん


MTBの専用コースといえば、今はなき さがピク のフリフリショートダウンヒルしか走ったことがなかったため、どういう走り方をするもんだかもう完全に思い出せなくなっていた。

昨年、SMPで催されたスタントンミーティングで知り合ったMJさんにお声がけ頂き、大変遅ればせながら、特に関東・東海辺りのMTBライダーに人気のふじてんへ行ってきた。

交通手段はいつものように輪行。普段の生活に車を必要としないため、ちょっと遠出するには鉄道+親切な方が最寄駅からピックアップとなる。車なんか買ったら、ガソリン、オイル、バッテリー、その他メンテナンス、駐車場、車検、保険、税金....。年に20回も乗らないのにそんな高額な乗り物はいらんよ。

この日のふじてんは路面のグリップが非常に良く、1本目の試走(?)中、リアブレーキを少し引いただけで重心が前方に持って行かれそうになった。
走りは相変わらずひどいもので、開始から7本、MJさんに先導して頂いたものの、まったくもってついて行けず姿を見失ってばかり。ようやく最後の10本目で感覚をつかんだので、次回はこの感じを思い出しながら走ることにしよう。

当然のことで気にも留めなかったが、チェーンリングからのチェーン脱落は皆無。ふじてんには軽いギャップがあるが、そのどちらでもフロント側のトラブルは一度も発生しなかった。RDが暴れればリア側で多少のチェーン移動があるが、ナローワイドの時にも発生していた現象で、Infinium にしたから増えたというものではない。むしろ減ったと思えるくらい。
チェーンは落ちない、ナローワイド特有の摩擦抵抗もない。BCD88mmのクランクが用意できれば、Chainflow リングが今のところ最も優れていると思う。まあ、チェーン落ち回避はRDの役割が99%だと思うけど。

かなり前からナローワイドが無意味と思い始めているので、近々、今の状態からクランクだけ交換し、非ナローワイドで歯の高さが低いチェーンリングでテストする予定。
「てめえみてえなヘッポコMTB乗りの評価なんか当てになるかべらぼうめ」という意見もあるだろうが、とりあえず「自分の乗り方においては意味が[ある/ない]」を明確にしたい。それが他の人にも同様に当てはまる保証は一切ない。

フロントチェーン落ちが発生した場合は、Miranda Infinium 大変優れていることが分かる。落ちなかった場合、ナローワイドは無意味(そして高さのある歯も無意味)ということになり、RDさえきちんとしていれば、チェーンリングなどどうでも良いということになる。

余談だが、久しぶりにシマノSLXブレーキを付けた車体にちょっとまたがらせてもらったところ、制動力の立ち上がりが予想以上に強烈で驚いた。マグラではかなり握んで得られる力が、シマノではほんの少しレバーを動かした状態で発生する。少々技術は必要だが、マグラに比べれば手が疲れないブレーキと言える。

ヘッドセットメモ


過去に同じようなことを複数回書いた記憶がある。
  1. InSet
    Chris King社の商標。一般名詞ではない。Integralという別称もあり。ヘッドセットにカップを圧入し、ベアリングがヘッドセットの内側に位置するよう設計されたカップ。
    Cane Creek 社で ZeroStackと呼んでいる規格とほぼ同じ。AheadSetを発明したCane Creek 社に敬意を払い、私はZeroStackと呼ぶことにしている。
  2. External Cup
    ヘッドセットのベアリングがヘッドチューブの外側に位置するように設計されたカップ。Cane Creek 社がAheadSetを発明した当時からある規格で、Traditionalとも呼ばれる。
    内径44mmのヘッドチューブに対し、トップにZeroStack、ボトムにExternalを使用することで、テーパードチューブのフォークを使用することが出来る。
    詳しくない人は「アウトセット」などという意味不明な用語を用いることがあるが、もちろんそのような規格は存在しない。「アウトセット」と連呼・絶叫しているうちに俗称として定着するかも知れない。
  3. AheadSet
    Cane Creek 社が1990年代に特許を取得したヘッドセットの規格。ヘッドセットと言えば Chris King が有名なため、色々な規格の元祖も Chris King と誤解されることがたまにあるが、大変な誤りである。
    Cane Creek 社は、元は日本の Dia-Compe USA で、1992年に "Cane Creek Cycling Component" として独立。AheadSetの特許が切れるまでは、Chris King を含め、各社は Cane Creek 社からのライセンスを受けてヘッドセットを製造していた。
    see also:
    Cane Creek "Our Story"
    ダイアテックの紹介記事
  4. その他
    最近、Wolf Tooth Components 社からヘッドセットが発売された。今までの同社製品の品質から、このヘッドセットも大変良いものと想像できる。
    このヘッドセットで使用している名称および特徴から、Cane Creek 社製品の影響を受けていることが分かる。
    ZeroStack、External Cup という名称、ダストシール付きのクラウンレースなどベアリング保護に気を遣った設計。
    Cane Creek では廉価版の40シリーズでも、同様のダストシールがついており、ベアリング保護に役立っている。

前回走ったのがいつだったか思い出せない

4/21、今日走らなければいつ走るんだ、位の天気だったので、いつものようにちょっと早起きしていつものところへ。

久しぶりとか関係なく、登りは相変わらずダメだ。ポジションも影響はしているんだろうけど、これはやはり乗車技術の問題だろうな。三脚・カメラでバックパックが7kgを超えていたということを言い訳にしておこう。

もうそろそろいいかな、と思って山に入ったが、新緑の彩度が今ひとつ目に刺さらない。例年の写真を見ると、5月に入ってからのものが多かったので、ほんの少し時期が早かったようだ。

Schwalbe Hans Dampf は相変わらず大変なグリップ力である。路面の状態が良いのもあって、タイヤが滑る気がしない。

HC3レバーはグリップに最も近い位置にしていたが、これだと指が疲れることが分かったので、やや遠めに修正。次回はもう少し楽に制動できるはず。

六角レンチ沼?

まあ、いろいろ事情もあって、こういう状態になった。手前左から、エイトTMS-7、PB Swiss Tools  PB 3212 LH、奥左から、エイトBCTM-S9OR(10-8と6-1.5に分解)、不明なツールセット(約9年前に購入)。

前回書いたとおり、使いやすいのは PB 3212 LH。長くて携帯性が悪いので、自宅での作業はこちらを使うことになる。
TMS-7は不明なツールセットとほぼ同じサイズなので、携帯工具としてはこちらを使用する。

たかが六角レンチではあるが、各社それぞれ研究開発の成果を謳っていて、ボールポイントの形状は以下のような感じ。
エイトは平面で構成、PBは曲面で構成。手持ちの他のレンチと比較するとPBっぽいのが一般的に見える。

エイトは、品質は非常に良いはずで、使い勝手も悪くない。しかし、残念な点がいくつもある。

製品のランクとして、「エキセレントシリーズ」「スタンダードシリーズ」に分けられているが、上位ランクのはずの「エキセレント」でも高級感がない。
レンチ単体で見れば差別化は十分だが、「特短」等の安っぽい紫色ホルダー、青くてこれも安っぽい半透明のドアホルダー。ミリが白、インチが黒かと思ったらそうでもない一貫性のなさ。
「エキセレント」だけで白・黒・青紫・緑・紫・半透明青。ごちゃごちゃと6色も使っている。
PBのホルダーは、基本的にミリが赤、インチが黒で統一(ケースはミリで黒[PB 210 Kなど])。価格はPBがやや高めだが、エイトが安いわけでもない。

ホームページの一覧性はエイトの方が良い。野暮ったいがわかりやすい。PDFがダウンロードできて、各製品の仕様を確認しやすい点も◎。
エイトはこちら
BPはこちら

そしてもう1点。TM/TMSにはシルクプリントが施されているが、普通、ホルダーに入れたときに、ホルダーのプリント同じ向きで見えるようにしないか?何で裏なの?どういうポリシーなんだろうか。
型番なんか表に出す必要ないとかそんな感じかな?着物の裏地に凝る江戸時代のシャレオツ野郎みたいな。

しかし、PBとの決定的な差はレンチの断面にある。ボールポイント側も含め、PBの方が断面の平滑度が高い。TMS-7のセットでは、3mmの変形が顕著、2mmは切りっぱなし風、1.5mmは断面がへこんでいる。5mmもあまり良い出来には見えない。PBは、どのサイズであっても研磨を行ったような断面である。

自転車部品は、自動車や二輪に求められるような精度を持っていないと、自動車会社や二輪部品製造業の人から聞いたことがある。従って、この程度の粗は自転車整備に影響ないと思うが、六角レンチ(にわか)フェチとしては看過できない差である。断面を毎度ピカリングするような人間にとって、平滑でない断面を見るとムズムズする。

アメリカアマゾンで買い物したら、なぜかアマゾンGKアカウントのメールアドレスにメールが届いた話

アメリカアマゾンの注文トラブル:思わぬところに届いた注文確認メール 日本で売ってるDickiesのズボンは股下が短すぎるんで..ということでAmazon.comを眺めていたらいい感じのやつがすぐに見つかったので、Dickiesのカーゴパンツを2点(通常丈とハーフパンツ)注文したと...