11速はいずれXTグレードまで下りてくるはずだから、それまではこちらでつないでみよう、という目論見である。
Hope 40T-Rex は、無理せず 40T で抑えている。正式発売前は42Tも予定していたようだが、現行製品には40Tしかない。
パッケージに含まれるのは、40Tのギア本体と20mmのBテンションスクリュー(六角キャップボルト)。ホイールの上に乗っかっているのは34Tの Retainer Ring 、こちらは全く別の製品、同梱されない。これまでの 30T x 36T と比べてややギア比が上がってしまうが、トレールヘッドまでの舗装路はこの方が楽だ。
各社から発売されている1枚追加型40T-42Tリングと同様、17Tあたりを取り除いて取り付ける前提となっている。今回はたまたま手元に XT 11-32Tの16Tがあったので、15Tと17Tとスペーサーを抜き、16Tを入れた。ギア構成は 11-13-16-19-21-24-28-32-36-40 で、単純に17Tだけ抜くよりは少しましになった程度。メンテナンススタンドに設置して変速したところ、やはり13-16でもたつく。サードパーティの製品を入れて非推奨の設定でやってるんだから仕方ない。
BテンションスクリューはSram式のキャップボルトが良いよ! |
気になる、が、これはあくまでつなぎだ。本体価格の2倍近い送料を払ってまで手に入れるようなものじゃないと思っている(とか言っておかないと注文してしまいそうだ)。
さらに、 このこの製品に関する nsmb.com の記事も。
さて、このような非推奨構成を使うに当たって、考慮すべき点はもちろんトータルキャパシティである。RDが適合するかどうかの計算は簡単で、(フロント最大最小ギアの差) + (リア最大最小の差) で、RDのトータルキャパシティに収まるかどうかが求まる。
たとえば Zee(FR) はトータルキャパシティ 25T で、リアが11-36の場合、フロントはシングルしか使えない。
40Tを追加したらチェーンを長くすればいいのでは?というとそうではない。
トップ11Tでローが40T、差が29T。Zeeのキャパは25T。乱暴に言って、この4T分のたるみをZeeは取ることができず、トップギア付近でチェーンが垂れ下がる。
シマノの仕様では、ショートケージ(SS)が25T、ミドルケージ(GS)が35T、ロングケージ(SGS)が43T。ミドル以上の設定がないZee/Saintでは、11-40のスプロケットは使用することができない(例外はあるらしいが寡聞にして知らず)。
40Tや42Tを投入する場合、フロントシングル構成が多いため、キャパ35TのGS製品でOK。フロントダブル(38-24とか)だと、リア42Tを入れても14+31 = 45 で、インナーxロー何枚かでたるみが出るものの、SGSなら何とかなる(42-32-24 x 11-36 ならSGSでぴったり収まる)。
もうひとつ、最大最小ギアというのも仕様にあり、トータルキャパシティに収まっていても、GS/SGSいずれも本来は11-40に対応していないことになっている。
ともかく、製品本来の設計から外れたことをするわけだから、キャパシティに収まっていれば良いということでもないので、ロングでも使えなければNG、逆にショートケージでも使えればOKだろう。やりたければ実際に入手して試してみることだ。
ところで、RDの「ケージ」(cage)を「ゲージ」(gauge)と勘違いし続けているブログが散見される。ペット関連ブログでも「ゲージ」。意味が全然違うのでお間違えなきよう。
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