Slackline Ti 実走画像ほんの少し

Stanton Bikes at Eastridge Gravity Enduro 2012 で、Slackline Ti の実走画像がほんの少し出ている。6月発売予定がだいぶ伸びて、まだ音沙汰なしの状況だけど、それなりに進捗はあるようだ。

USTリムにチューブレスレディタイヤ、実装(実走)結果

前日までの舗装路テストを経て、いよいよ山での実走。駅からトレール入り口までの舗装路は、タイヤの軽さと高めの空気圧(40PSI)でかなり楽だった。暑いし体力も落ちているので、トレールヘッドまでのアプローチも含め、すべての登りで潔く降車。下りも40PSIのまま行ってみたが、意外と違和感がなかった。路面の状態が非常に良かったことが大きいが、やはりドイツ化学技術 "Black Chili" のおかげだろう。前輪だけで300g近い軽量化は思っていた以上に走りが楽になったので、体力が戻ればもっと気持ちよく乗れそう。だいたい、Rubber Queen 2.4 UST の950gって里山をゆっくり上り下りするには重すぎる(グリップは最高だけど)。


そして、シーラントはこちら!
Effetto Caffélatex sealant は、Mavic EX823 / X-King Protection との相性が悪かったらしく、45PSIが翌朝20PSI未満にまで落ちる状態が続いたため、急遽 Stan's Notubes Sealant を購入して前後とも入れ替え。まったく漏れないわけではないが、シール性能はこちらの方がだいぶ良い。Effetto の方は、小穴から勢いよく吹き出しつつ塞ぐことが多いのに対し、Notubes はじわじわっと出てそれで止まる。Effettoは泡立って側面まで行き渡るのが特徴らしいが、そのせいで逆に液状のまま穴に浸透しないのではないか?
とはいえ、これはたった1種類のホイールとタイヤで試した限りなので、他の組み合わせでは Effetto でもうまくいく可能性はもちろんある。また、最初の手順が間違っていたことも影響していたかも。

USTリムにチューブレスレディタイヤ装着

Mavic EX823 に、Tubless Ready の Continental X-King 2.4 Protection を装着。Rubber Queen やら Mountain King II やら、まともなUSTタイヤを持っているくせに、なにをいまさら、という感じだが、Tomac Automatic 120 の方で、いつの間にかリアタイヤ(Mountain King II)とフレームが干渉するようになっていたので、もうちっと小さめの2.4タイヤを、そして、いままで使ったことのない方法で、ということで(UST の X-Kingは過去に使用済み、しかし河川敷まで)。

タイヤはUSTじゃないので、シーラント Effetto Caffélatex sealant でシール。これもやはりUSTタイヤと同様気合いがいる。ただし、USTの5割増しくらいのポンピングスピードと、3倍の根気が必要だった。
1回目は勝手が分からず、100mlのシーラントを入れた後、USTと同じ要領でのろのろ空気を入れたらぶじゅぶじゅシーラントが漏れたのにびっくりし、半ばあきらめモードで入れたシーラントを廃棄。
2回目は、ちょっとシーラントをケチって90ml入れた後、シーラントが漏れるのも構わず、とにかく勢いよく空気を入れ続けたら意外とあっさりビードが上がった。
以下、あんまり参考にならないかもしれない手順。巷の手順ではコンプレッサーやタイヤレバーを使った作業が多数なので、今回はどちらも使用せずに何とかした、やってみたらやっぱり何とかなった、の一例として(どちらも手元になかったというのが理由の一つであるけど)。
  1. リムをきれいにする
    リムに付いている汚れや油・グリス等をきれいに拭き取る。
  2. リムにチューブを入れてタイヤをはめる
    折りたたまれて出荷された新品タイヤは、ビードがリムになじんでいない場合が多いので、リムになじませるためなじませておく。適正空気圧でしばらく走っても良いし、一晩放置しておいても良い。
  3. チューブを外す
    ビードがリムに十分なじんだら、チューブを外し、40PSI程度まで空気を入れる。ビードがすべて上がりきったら空気を抜く。
  4. タイヤ内部をきれいにする
    中性背印材を溶かした水をたわしにつけ、タイヤ内部をごしごし洗う。シーラントの乗りを良くするのと、チューブから落ちた粉末を取り除くために行う。
  5. シーラントを入れる
    バルブコアを外し、インジェクターでシーラントを注ぎ込む。このとき、インジェクター付属のビニールホースからアダプターを外し、アダプターが着いていた方をインジェクターにつなぐ(インジェクターのピストンになんか付いているが?)。入れ終わったら何回かホイールを回す。
  6. 空気を入れる
    ホイールを垂直に立てる。ホイールの重さでタイヤが潰れてないことを確認し、ポンピングを開始する。数回のポンピングでやめてしまうと0PSIに下がるので、0PSIに下がらなくなるまで容赦なく数10回ポンピング、シーラントが漏れてきても気にせず、気合いと空気を入れ続ける。目標は40PSI。もうこれはがんばるしかない。「UST規格のチューブレスタイヤ」で書いたように、JoeBlow Mountain みたいな高容量ポンプで、大量の空気を送り込めないと無理そう。
  7. シーラントを行き渡らせる
    ビード付近だけではなく、サイドの微細な穴からも空気が漏れるので、タイヤ内部全体にシーラントが行き渡るよう、タイヤを寝かせたり回したり、とにかくいろいろな方向にホイールを振る。すぐにMTBに取り付けると、サイドのシールがうまくいかない場合があるので、少なくとも片面数時間ずつくらいは寝かせておいた方が良いと思う。シールが不完全だと、放置後に空気圧がかなり下がっているはず。今回使用したシーラントは、回転させることでシーラントが泡立ち、サイドにもまんべんなく行き渡る、ということになっている。今回はシーラントが少々少なかったせいか、ホイールを傾けることでサイドの小さな穴を塞ぐことができた。

こちらの記事にあるとおり、Racesport 版も、サイドに細かな穴があるため、「よく振って寝かせる」("shaking the wheel and rest)が解決策とのこと。また、タイヤレバーを使ってビードをリムにきっちり乗せてからやると良い、というtipも動画で紹介されている。この動画では、コンプレッサーを使わず、フロアポンプでビードを上げているようだ。

それから、シーラントが結構こぼれるので、作業場所に注意。固まる前にすぐに拭き取れば良いが、当然のことながら、布はしっかりシールされてバリバリになってしまう。乾く前に水で洗えばOK。

潤滑剤なしでタイヤレバーを使わずにタイヤをはめるのは難しくはないが、手荒れを気にする場合はお勧めしない。初めてだったせいか、1時間ほど格闘しただけで指先が結構がさがさになった。また、握力に自信がない人にも難しそうである。

Rubber Queen 2.4 UST や、Mountain King II 2.4 UST と比較すると、サイドがずいぶんと柔い。ノブも回転重視に見える。Rubber Queen に頼り切ってきた今の技術のまま、これで怪我をせず山を走れるのだろうか?とりあえず今週末のテスト結果次第となる。


[2012/08/08 追記]
シーラントが落ち着かず、近所を1時間くらい軽くひとまわりしてから放置したところ、圧が半分くらいになってしまった。なかなか手強い。

[2012/08/10 追記]
いきなりシーラントを入れないように手順を修正。

[2012/08/12 追記]
チューブを入れてなじませる手順追加に合わせ、タイヤ内部の清掃をその手順の次に移動。

[2012/08/14 追記]
この手順で使用したのは Effetto でしたが、結局 Stan's に入れ替えたので、Effetto の手順としては当てにならなくなりました。やはり老舗が実績もあり信用できるようです。

如意棒思案

いろいろな人から、如意棒は良い、是非とも入れるべき、というような話を聞く。27.2 があるのは限られていて、Kindshock Lev とか、Gravity Dropper あるいは X-Fusion Hilo くらい。

で、27.2 も出る予定のこちらの如意棒 Speed Dropper 、クランプもボルト2本で固定がしっかりできそうなので、良い感じ。

発売元が MS PRODUCTS だが、製造元は google で調べると韓国で作っているような結果が数件。当国では今年の 2/15 に発売済み(297,000ウォン)とか。KOWA から出る、ということが書いてあるものの、当の KOWA には本件についてなにもなし。
自転車部品といえば日本・台湾・中国・アメリカ・カナダあたりがよく聞くが、韓国はあまり聞かない。続報を待とう。

[2012/10/14 追記]
こちらのブログで、やはり韓国製であることが判明。これからいろいろな人が実走レポートを挙げて下さるはずだから楽しみ(自分は手を出さずに様子見)。

そしてまた Stanton eBay オークション

Stanton Bikes Slackline 853 の eBay オークション再び。フレームの方は新品未使用だけどトップチューブに小傷ありとのこと。SLX完成車は MBUK テストバイク。この日の投稿で紹介した、Bike Radar の記事で使用したもの。
仕様一覧にある "Continental X-king 2.4 tubless black chilli compound" は、なんかの間違いでしょう。X-King 2.4 で Black Chili コンパウンドなのは Racesport と Protection で、"TUBELESS" がプリントされた写真のリアタイヤは UST で、非BC 。しかも、フロントタイヤは Mountain King II 2.4 UST じゃなかったか。相変わらずおおらかで楽しい Dan である。

なかなか発表されない Slackline Ti

6月予定が、7月になっても発表されない Slackline Ti。
暇つぶしにあちこち眺めていたら、SRAM XX1  とか、なんか大変なことになっていた。私は価格や入手性・サポートの面で、シマノを使っているが、XX1 のRDにはかなり惹かれる(画像はSingletrackから)。

もうひとつ、Cotic がいろいろアップデートしている。Rocketman で有名な Rocket はだいぶ前に発表になったが、BFe も素材を変更(ダウンチューブに「Reynolds 853 DZB」を採用)し、ヘッドチューブが44XXになった。ジオメトリも若干変更。

あとは、シュワルベが650Bタイヤを一気に追加、とか、ソニーJVCがアクションカメラに参入、等。


[2012/07/12 追記]
FB をのぞいてみたら、6/29 にダウンチューブの写真が投稿されていた!なぜ見落としたのだろうか...。

油圧ディスクブレーキとかなんとかかんとか

油圧ディスクブレーキに関する個人的な感想を書いてみる。 輪行に難あり、または輪行は不可能という幻想 自分もVブレーキから移行した当初(2010年頃)はそう思っていたが、実際やってみると慣れの問題で、輪行は油圧ディスクブレーキを忌避するための決定的な要因にならない。 片道で1回と数...