六角レンチ増える病

そういえば、T字ハンドルの六角レンチは、サスペンションフォークのオーバーホール用に買ったんだったっけ。確かにこれは便利だけど、使うのは1種類くらいしかないから、バカみたいにセットで買う意味はない。

最初に購入したビットセットは、東日のMTQL40N用のもので、それから同じ東日のQL6N4に小さい1/4のものを。これはディスクブレーキローターのトルクスボルトを使うのに買ったのであるが、実際のところあまり使っていない。5Nm未満を必要とする部品があまりないせいで、5-40Nmを使える前者の方を一番よく使っている。
UKのメーカーで2-40Nmだったか、かなり広いレンジのトルクレンチを見た記憶があったが、詳細を完全に失念してしまった。

そして、六角レンチセットで良い物がないかと探していたところ、これが見つかった。
PB 3212.LH-6 。持ち手が丸棒で、滑り止めの溝が掘ってあり、作業性が非常に良い。MTB日和で紹介されていたエイトのレンチも勢いで買ってみたが、塗装がすぐにはげてしまい、気分的によろしくなかった。PBのパウダーコーティングもはげやすいという評価がアマゾンにあったため、色つきは趣味の域を出ないと思った方が良さそうだ。

ということで、今回は無難に金属色をした物を選択。派手さはないが、これはこれで気に入っている。また、エイトでいう「ボルトキャッチ」機能は、通常のほとんどの使用において不要どころか作業の障害になる。
ちょっと変わった機能も使い方によっては良いかも知れないが、こういった汎用ツールはごく普通のものを選んだ方が無難。

リアも4ポットに

数年前までポッだと思い込んでいたが、正しくはポッ。自分と同じ間違いをしている人は珍しくなく、一度誤って覚えると調べる機会もなくずっと誤ったままだ。
ボトルージとかRDのロングージとか。いずれも濁らない。
映画関係だと弾丸(bullet)をレットなんて、「ディスクトップパソコン」並みに恥ずかしいカタカナが横行してて笑止千万。救いがたい。こういう方々は、US Marine Corps をどのようにカタカナ転記するんだろう。
toe[təʊ]は普通に転記すればトー(「トウ」は神経質表記)だが、それ「ディスクトップ」式にトゥ/トゥーと書く人は、佐藤さん・加藤さん・斉藤さんをサトゥーさん・カトゥーさん・サイトゥーさんと読んでいるんだろうから、何らかの個人差または地域差かも知れない。
ついでにいえば、sword はード[sɔːd]であって、スォードって書くのはこれも「ディスクトップパソコン」並みに幼稚な誤記。この辺はWTCの代理店なんかひどいもんだ。
こういった残念な表記については、今後も何度も繰り返し指摘する予定である。

いつも走っているところは大分体になじんでいるし、スピードを上げることがないので、フロント:リアのブレーキングの割合が9:1位でも安全に走れているから、リアブレーキは弱めのままにしておいた。
しかし、先日いつも徘徊している土手で、マニュアルはこんな感じですかとか調子に乗って後ろに加重しすぎてジーンズと膝をダメージ加工してしまったのを契機に、フロント・リアの効き具合を同じにすることに決定。

シマノXTR BR-M985から引き続き、地金っぽい色が気に入っているので、MT Trail Carbon のフロント用4ポットキャリパーを選択。元々ついていた青のリングを破壊し、過去に購入済の黄色リングに交換。

マグラは2ポットがシマノ比でクソみたいに効かないが、4ポットはかなり強力。シマノ比で感じる、マグラ独特の立ち上がりの遅さがなくなり、効いて欲しいところで効いてくれるブレーキになった。それでもちょっと雑な操作でも、サーボウェーブみたいに制動力が変わったりしないので、レバーの引きと制動力の変化がつかみやすい。シマノもオン/オフみたいなブレーキではないが、BL-M985等のXC向けレバー以外は自分にはイマイチな使い心地。

今回、セットアップ時に横着して、正規の手順を飛ばしてみたところ、レバーのフィーリングがスポンジーになってしまった。いくらやっても改善しないので、改めて、キャリパーのブリーディングポートにシリンジをセットし、キャリパー側からオイルを圧送/エア抜き/オイル吸引という取説通りの手順でやり直した。
やはり取説に従って作業するのが正解で、これでエアがほぼ抜けきり、フロント同様のカチカチフィーリングに改善した。フロントに比べてホースが長くて膨張する量が多いためその分柔らかめになるが、ステンレスメッシュに交換するほどのことはないのでこれで十分。

しかし、全然乗ってない。仕事の関係で4月末までは多分乗れないだろう。先日 Igus Iglidur にブッシングを交換したペダルの負荷試験もやれてない。
花粉が治まるころには山に行きたいもんだ。

Magura HC3 Lever のオーバーホール

昨年7月末に購入したMagura HC3レバーだが、正常なのは遊びがある方で、「ほぼ固定される」と書いた方がダメなことが分かった。

このレバーは大きく2つのパーツから構成されていて、中央部の折り曲げ角度によってリーチ調整を行う仕組みになっている。グリップから前方に、つまりブレーキングと逆方向にレバーを押すとパコパコ動くような構造になっている。シマノのサーボウェーブ付きレバーのような感じ、といえば良いか。

遊びの範囲はリーチ調整幅の2倍くらいで、かなり余裕を持った設計になっている。
レバー内部にリターニングスプリングが内蔵されていて、レバーを押すとスプリングが折れ曲がり、その反発力でレバーがいい感じに収まる。シマノの場合は反発力が弱いので、ちょっとカチャカチャした感じになる。

問題は、2つのレバー部品の噛み合わせの問題だった。正常な方はスムーズに動き、抵抗なく元の位置に戻る。不良品は、レバーを押すと引っかかり、力をかけるとようやく動くが、今度は元の位置に戻らない。組み付けたままマシーンスプレーを注入したが改善せず。仕方がないので分解し、皮膜のわずかな剥離を確認。その周囲を耐水ペーパーで削り、番手を上げながら研磨、最後にいつものようにピカールで仕上げた。
多分これは削りすぎ。何度も戻して調整するのが面倒なので一気に広範囲を過剰に面取りした。
取り付けてレバーを押してみたところ、正常な方と同じ動きになり、完全勝利を勝ち取ることが出来た。

これが千円くらいだったらやむを得ないけど、あの価格でこの精度とは残念でならない。

油圧ディスクブレーキとかなんとかかんとか

油圧ディスクブレーキに関する個人的な感想を書いてみる。 輪行に難あり、または輪行は不可能という幻想 自分もVブレーキから移行した当初(2010年頃)はそう思っていたが、実際やってみると慣れの問題で、輪行は油圧ディスクブレーキを忌避するための決定的な要因にならない。 片道で1回と数...